2011-10-29(Sat)
あおりんご 3
「ねっ、おいしい?」
「うん、めっちゃウマ。 こんなん食べたん初めて」
「青井君、・・・、かわいい」
「えっ?」
そっ、そんなん、唐突に。
男前とか、かっこええとか言われたことないし、
それでも、もし、そんなん言われたら嬉しいかもしれへんけど、
同級生の女の子から『かわいい』って言われたら、
どんな表情してどなして返事してええのかさっぱりわからへん。
『混乱』という文字さえ頭に浮かばない。
「なにが?」 ようやく導き出したひと言
「青井君って可愛いところがあるのよね」
「えっ、あっ、なん?」 出た! 久々のドモリ。
「あははっ、その表情。 めちゃ、いい」と言いながらケタケタ笑ってる。
頭から煙が噴出して、ムスッ!
「ごめん、ごめん、悪気はないのよ。 そのままの本当の事を言ったの」
ますますムッ!
「ごめんなさい。 男の人にかわいいって言っちゃだめだよね。 でもそういうところがいいの」
「いいって? どういう意味」
「アハッ、それは言わせないで。 恥ずかしいでしょ」
なんとなく想像できたので、黙ってアイスクリームを食べる事にしました。
どうやら奈美以上に難敵。
女の子とアイスクリームを食べるのってむっちゃ気分いいです。
周りから見たら誰でもデート中って一発でわかります。
この女の子を独占してるんだなんて、優越感に浸っていました。
「そういえば、引越していった子」
「ああ、松下か」
「そんな名前だったわね。 付き合ってはいなかったの?」
「プッ! そんなん、冗談でもあれへん」
「どうして? ずっと近所に住んでいたんでしょ」
「まぁ、そりゃそうやけど、あまりにも近所過ぎて。
第一うちの家のお客さんのところやったし、そんなん考えたこともあれへん」
「そう」
「なんで?」
「いや、別に、・・・」
「言うとくけど、全然関係あれへんから」
「そう、安心した」
「?」っと思ったけど、よくよく考えれば女の子としては気になるらしい。
でも奈美と黒木さんとでは全然タイプが違うし、
何度もお話してるけど奈美とは付き合った、別れた、そういう関係ではなかった。
それは今でもそう思う。
確かに遊びはしたけど、だからと言って彼女になったとは思わない。
そんな関係だったから、幼いころからずっと長く一緒に居られたのかもしれない。
それから小一時間、他愛もない話をして帰りました。
この時、ボクは一生の誓いを立てました。
ハッカ入りのアイスクリームは、二度と食べないと。
≪第一章 プロローグ 終わり≫
「うん、めっちゃウマ。 こんなん食べたん初めて」
「青井君、・・・、かわいい」
「えっ?」
そっ、そんなん、唐突に。
男前とか、かっこええとか言われたことないし、
それでも、もし、そんなん言われたら嬉しいかもしれへんけど、
同級生の女の子から『かわいい』って言われたら、
どんな表情してどなして返事してええのかさっぱりわからへん。
『混乱』という文字さえ頭に浮かばない。
「なにが?」 ようやく導き出したひと言
「青井君って可愛いところがあるのよね」
「えっ、あっ、なん?」 出た! 久々のドモリ。
「あははっ、その表情。 めちゃ、いい」と言いながらケタケタ笑ってる。
頭から煙が噴出して、ムスッ!
「ごめん、ごめん、悪気はないのよ。 そのままの本当の事を言ったの」
ますますムッ!
「ごめんなさい。 男の人にかわいいって言っちゃだめだよね。 でもそういうところがいいの」
「いいって? どういう意味」
「アハッ、それは言わせないで。 恥ずかしいでしょ」
なんとなく想像できたので、黙ってアイスクリームを食べる事にしました。
どうやら奈美以上に難敵。
女の子とアイスクリームを食べるのってむっちゃ気分いいです。
周りから見たら誰でもデート中って一発でわかります。
この女の子を独占してるんだなんて、優越感に浸っていました。
「そういえば、引越していった子」
「ああ、松下か」
「そんな名前だったわね。 付き合ってはいなかったの?」
「プッ! そんなん、冗談でもあれへん」
「どうして? ずっと近所に住んでいたんでしょ」
「まぁ、そりゃそうやけど、あまりにも近所過ぎて。
第一うちの家のお客さんのところやったし、そんなん考えたこともあれへん」
「そう」
「なんで?」
「いや、別に、・・・」
「言うとくけど、全然関係あれへんから」
「そう、安心した」
「?」っと思ったけど、よくよく考えれば女の子としては気になるらしい。
でも奈美と黒木さんとでは全然タイプが違うし、
何度もお話してるけど奈美とは付き合った、別れた、そういう関係ではなかった。
それは今でもそう思う。
確かに遊びはしたけど、だからと言って彼女になったとは思わない。
そんな関係だったから、幼いころからずっと長く一緒に居られたのかもしれない。
それから小一時間、他愛もない話をして帰りました。
この時、ボクは一生の誓いを立てました。
ハッカ入りのアイスクリームは、二度と食べないと。
≪第一章 プロローグ 終わり≫