2012-02-09(Thu)
あおりんご 44
月曜は想像していたよりすごい展開になっていました。
その日は風紀当番(朝、校門の前で立つ)じゃなかったのですぐに教室に入ったのですが、
即座に友だち数人に囲まれました。
なぜそんな朝早くからみんな知ってるのか気になり聞くと、
やはり香奈子が言った女子バレー部キャプテン、久美子が騒ぎ立てたようです。
女子バレーは日曜にもうちの体育館で試合があったので、そこで言いふらしたようでした。
私の友だちには少し野球の話を聞いただけと答えたんですが、
青井くんはどう答えるのか気になりましたが、やはり教室で聞くわけにはいきません。
案の定、青井くんが登校してくると友だち数人に囲まれました。
なにを話しているのかわかりませんが、時々その子達が私の方を見ます。
視線は合わせられないので、力いっぱい“近づくな!”のオーラを撒き散らしました。
そのおかげか女の子さえ近寄りません。
私は助かってるけど青井くんはお昼休みでも相変わらず人だかりができています。
ああん、悪いことしちゃったな。
彼、私のことを嫌いになったりしないだろうか。
ふあん・・・。
明日は火曜日、ピアノの練習の日。
彼が明日、夜練習をやっていなかったらあやまろう。
いやっ、そうでなくてもあやまんなくっちゃ。
早く、明日にならないかな。
すこしでも早く話をしたい。
そんな風に思っていました。
あとから気づいたのですが香奈子はその日はおしゃべりをしませんでした。
翌火曜日、香奈子が私のもとにやってきて 「どう、ご感想は?」
「感想ってなに?」
「噂の中心になったことじゃない」
「別に気にしてない」
少し、うそ。
私は全然気にしていないのですが、やはり青井くんに迷惑をかけたことが心配でした。
「アレから話をしたの?」
「出来るわけ、ないでしょ」
「そりゃまそうね。 んで、情報収集してきた」
「相変わらず読書家ね。 推理小説?」
「前からゆいに恋心を抱いてた男の子。 相当ショックだったみたい」
「ふ~ん、そんな人、いたの?」
「なに、とぼけちゃって。 ちゃ~んと知ってんだから」
「はいはい、それで」
「まっ、ゆいのことはともかく、彼のことについてはあまりわからなかったわ」
「そう」 どっちでもいいような気がしてきた。
「それより、ゆい、今後はどうするの。 学校じゃ話できないわよ」
「別にいいの」
「ああー、なにかある」
「なにもないわよ」 とぼけた。
「いや、その自信に満ちた目。 やはりゆいはゆいね。 やるときはやる。 そうでこなくちゃ面白くないわ」
「なに言ってるの」
「ね、ね、彼とどうやっていつ話をするの」
「それはこれから考える。 彼にもこの騒ぎで迷惑かけちゃったからあやまんなくっちゃ」
「そう、それが話をする口実ね。 いっその事、彼のお部屋におじゃましたら」
「えっ! おうちに?」
「だって、そこなら絶対安全だし。 誰にも見られないでしょ」
「そりゃそうだけど、いきなりおじゃましたら悪いでしょう」
「んん、きっと男の子は待ってると思うよ」
「そうなのかな・・・」
そんなこと、考えても見なかったので妙に納得したり・・・ドキドキしたり・・・
その日は風紀当番(朝、校門の前で立つ)じゃなかったのですぐに教室に入ったのですが、
即座に友だち数人に囲まれました。
なぜそんな朝早くからみんな知ってるのか気になり聞くと、
やはり香奈子が言った女子バレー部キャプテン、久美子が騒ぎ立てたようです。
女子バレーは日曜にもうちの体育館で試合があったので、そこで言いふらしたようでした。
私の友だちには少し野球の話を聞いただけと答えたんですが、
青井くんはどう答えるのか気になりましたが、やはり教室で聞くわけにはいきません。
案の定、青井くんが登校してくると友だち数人に囲まれました。
なにを話しているのかわかりませんが、時々その子達が私の方を見ます。
視線は合わせられないので、力いっぱい“近づくな!”のオーラを撒き散らしました。
そのおかげか女の子さえ近寄りません。
私は助かってるけど青井くんはお昼休みでも相変わらず人だかりができています。
ああん、悪いことしちゃったな。
彼、私のことを嫌いになったりしないだろうか。
ふあん・・・。
明日は火曜日、ピアノの練習の日。
彼が明日、夜練習をやっていなかったらあやまろう。
いやっ、そうでなくてもあやまんなくっちゃ。
早く、明日にならないかな。
すこしでも早く話をしたい。
そんな風に思っていました。
あとから気づいたのですが香奈子はその日はおしゃべりをしませんでした。
翌火曜日、香奈子が私のもとにやってきて 「どう、ご感想は?」
「感想ってなに?」
「噂の中心になったことじゃない」
「別に気にしてない」
少し、うそ。
私は全然気にしていないのですが、やはり青井くんに迷惑をかけたことが心配でした。
「アレから話をしたの?」
「出来るわけ、ないでしょ」
「そりゃまそうね。 んで、情報収集してきた」
「相変わらず読書家ね。 推理小説?」
「前からゆいに恋心を抱いてた男の子。 相当ショックだったみたい」
「ふ~ん、そんな人、いたの?」
「なに、とぼけちゃって。 ちゃ~んと知ってんだから」
「はいはい、それで」
「まっ、ゆいのことはともかく、彼のことについてはあまりわからなかったわ」
「そう」 どっちでもいいような気がしてきた。
「それより、ゆい、今後はどうするの。 学校じゃ話できないわよ」
「別にいいの」
「ああー、なにかある」
「なにもないわよ」 とぼけた。
「いや、その自信に満ちた目。 やはりゆいはゆいね。 やるときはやる。 そうでこなくちゃ面白くないわ」
「なに言ってるの」
「ね、ね、彼とどうやっていつ話をするの」
「それはこれから考える。 彼にもこの騒ぎで迷惑かけちゃったからあやまんなくっちゃ」
「そう、それが話をする口実ね。 いっその事、彼のお部屋におじゃましたら」
「えっ! おうちに?」
「だって、そこなら絶対安全だし。 誰にも見られないでしょ」
「そりゃそうだけど、いきなりおじゃましたら悪いでしょう」
「んん、きっと男の子は待ってると思うよ」
「そうなのかな・・・」
そんなこと、考えても見なかったので妙に納得したり・・・ドキドキしたり・・・