2012-03-03(Sat)
あおりんご 53
女の子だから憧れたKISS、でもキスとは唇と唇を重ね合うものだと思ってた。
だってテレビや映画ではそうなんだもの。
青井くんのキスは違った。
最初は唇を重ねただけのものだったけど、唇のはしっこをぺろぺろなめられた。
やだ、くすぐったい。
でも・・・悪い気はしない。
そのうち上唇や下唇を舐められたかと思うと唇を噛まれたの。
衝撃的だった。
舐められているうちは、こそばゆい。
なんか唇や顔だけじゃなくって体中がムズムズして、なんともいえない気分になった。
それが唇を噛まれるとピキッとしたものが体の奥底に走り、下半身が疼いていく。
青井くんのキスは柑橘系のオレンジじゃなくって甘いチョコレート。
そんな甘いキスが噛まれるとピシッと神経が走る。
走った先は・・・そんなこと・・・いえない。
お腹のちょっと下がムズムズしてくると、やだ、私、変なこと、考えてる。
そんな時、想像もしてなかったことが起こった。
最初は口を一文字に閉じていたはず、それがいつの間にか開いてしまったの?
唇を噛まれたうちに自然と口が開き、彼の前で開口しちゃったのだろう、私の歯茎を彼の舌で責められた。
人生始めてのとんでもないところに甘味をあじわされた。
初めて知ったウィークポイント、ああん、そこ、よわい。
わたし、よわくなっちゃう。
変なこと・・・
私ってキスされて変態になったのかもしれない。
『私は君たちに、君たちの官能を殺せと勧めるのではない。
わたしが勧めるのは、官能の無邪気さだ』
ニーチェの言葉。
無邪気に踊れと言うの。
彼がもし、キス以上のことをしてきたら、あたし、どうしたら?
私、まだ中学生。
そんなのダメ。
まだ早い。
だって、そんなの無理。
でも、そんな事考えてる私。
ほんとうは・・・
頭の中がいろんなことが浮かんできて錯乱した。
ファーストキスでこんな気分になるなんて。
随分、長い間、彼に唇を与えていると、いろんなことをされて悦んでる自分。
はしたない・・・淫らな気持ちが・・・
そんな時、唇が解放された。
自然と目が開く。
青井くんの顔がすぐそばに。
照れ笑いしたけど、だめっ、直視、できない。
「恥ずかしい」
手で顔を隠した。
だって、そのまま顔を見られたら、私が何を考えているのか悟られそうだったから。
こわい。
なるべく早く気分を落ち着けて、ちゃんとしなくちゃ。
しばらく顔を隠したまま時間をもらったけど、ベッドの上に顔を隠して寝そべってる私。
それも何か誘っているのかもしれない。
どうしたらいいのか、さっぱり思いつかない。
顔には両手。
手のひらで唇を押さえさせてみせた。
自分の手のひらにキスをしてみた。
バカなことをしてる私、でもその行為で何かを確かめたかった。
何を確かめるのかわからなかったけど、そうしたい気分だった。
一息ついた所で手をどけると、すぐそばに青井君が座っていて私を見下ろしている。
私の心を見られた気持ちになって、とんでもなく恥ずかしかった。
「ご、ごめんなさい」
なにがごめんなさいなのかさっぱりわからなかったけど、そんな言葉しか出て来なかった。
案の定、青井くんは怪訝そうな表情をしていたけど、『私・・・どうしよう?』
自分に問いかけた。
そんなの、答えが出るはずない。
ただ頭に浮かんだのは、いつまでもここにいると彼に見透かされる。
いち早く、外に出たかった。
でも、出てきた言葉は「また、CD借りに来ていい?」
間の抜けた言葉だったけど、彼はやさしくOKしてくれた。
よかった、嫌われてない。
最後の決めゼリフを言いたくなって「わたし、初めて」それだけ言い残して彼のお家を飛び出した。
だってテレビや映画ではそうなんだもの。
青井くんのキスは違った。
最初は唇を重ねただけのものだったけど、唇のはしっこをぺろぺろなめられた。
やだ、くすぐったい。
でも・・・悪い気はしない。
そのうち上唇や下唇を舐められたかと思うと唇を噛まれたの。
衝撃的だった。
舐められているうちは、こそばゆい。
なんか唇や顔だけじゃなくって体中がムズムズして、なんともいえない気分になった。
それが唇を噛まれるとピキッとしたものが体の奥底に走り、下半身が疼いていく。
青井くんのキスは柑橘系のオレンジじゃなくって甘いチョコレート。
そんな甘いキスが噛まれるとピシッと神経が走る。
走った先は・・・そんなこと・・・いえない。
お腹のちょっと下がムズムズしてくると、やだ、私、変なこと、考えてる。
そんな時、想像もしてなかったことが起こった。
最初は口を一文字に閉じていたはず、それがいつの間にか開いてしまったの?
唇を噛まれたうちに自然と口が開き、彼の前で開口しちゃったのだろう、私の歯茎を彼の舌で責められた。
人生始めてのとんでもないところに甘味をあじわされた。
初めて知ったウィークポイント、ああん、そこ、よわい。
わたし、よわくなっちゃう。
変なこと・・・
私ってキスされて変態になったのかもしれない。
『私は君たちに、君たちの官能を殺せと勧めるのではない。
わたしが勧めるのは、官能の無邪気さだ』
ニーチェの言葉。
無邪気に踊れと言うの。
彼がもし、キス以上のことをしてきたら、あたし、どうしたら?
私、まだ中学生。
そんなのダメ。
まだ早い。
だって、そんなの無理。
でも、そんな事考えてる私。
ほんとうは・・・
頭の中がいろんなことが浮かんできて錯乱した。
ファーストキスでこんな気分になるなんて。
随分、長い間、彼に唇を与えていると、いろんなことをされて悦んでる自分。
はしたない・・・淫らな気持ちが・・・
そんな時、唇が解放された。
自然と目が開く。
青井くんの顔がすぐそばに。
照れ笑いしたけど、だめっ、直視、できない。
「恥ずかしい」
手で顔を隠した。
だって、そのまま顔を見られたら、私が何を考えているのか悟られそうだったから。
こわい。
なるべく早く気分を落ち着けて、ちゃんとしなくちゃ。
しばらく顔を隠したまま時間をもらったけど、ベッドの上に顔を隠して寝そべってる私。
それも何か誘っているのかもしれない。
どうしたらいいのか、さっぱり思いつかない。
顔には両手。
手のひらで唇を押さえさせてみせた。
自分の手のひらにキスをしてみた。
バカなことをしてる私、でもその行為で何かを確かめたかった。
何を確かめるのかわからなかったけど、そうしたい気分だった。
一息ついた所で手をどけると、すぐそばに青井君が座っていて私を見下ろしている。
私の心を見られた気持ちになって、とんでもなく恥ずかしかった。
「ご、ごめんなさい」
なにがごめんなさいなのかさっぱりわからなかったけど、そんな言葉しか出て来なかった。
案の定、青井くんは怪訝そうな表情をしていたけど、『私・・・どうしよう?』
自分に問いかけた。
そんなの、答えが出るはずない。
ただ頭に浮かんだのは、いつまでもここにいると彼に見透かされる。
いち早く、外に出たかった。
でも、出てきた言葉は「また、CD借りに来ていい?」
間の抜けた言葉だったけど、彼はやさしくOKしてくれた。
よかった、嫌われてない。
最後の決めゼリフを言いたくなって「わたし、初めて」それだけ言い残して彼のお家を飛び出した。