全身美容エステ 12話
「かおりさん、お疲れ様でした。 足裏マッサージはいかがでした」
「はい、とっても気持ち良かったです」
「痛くなかったですか」
「痛くないといえばウソですよね。 実は多少涙目混じりです」
「彼もね、かおりさんのこと、とっても気に入ったみたいですよ」
「そうなんですか」
「骨と肉のバランスがとっても良いって」
そっちかよ・・・
「年齢の割に骨も柔らかく柔軟性があって、無駄なお肉が少ないって言ってました」
「あはは、そうですか」
「無駄な肉が少ないのは私も施術してわかりますが、骨の方まではね・・・勉強不足で」
「いえいえ、そんなこと」
「ああ、それと、ただひとつ。
腰骨・骨盤に多少バランスが悪いところがあるみたいで、
専門の接骨院に行かれたらもっと姿勢が良くなるようですよって、言付かってきました」
「そうですか、姿勢には割と気をつけるようにしているんですが・・・」
「そういったことは、なかなか自分では気が付きにくいことです」
「そうですよね」
「それでは最後に美白オイルを全身に塗っていきますからね」
「あっ、はい」
「もうお気づきでしょうけど、当エステでは外面の施術はいたしますが、
根本は内面的に美しくなってもらおうと考えているんです」
「わかります」
「で、内面的に美しくなろうとするには様々な方法がありますが、
その中でも最も効果的な方法として脳内部への刺激を特に考えています」
「はい・・・」なんで今更、こんなことを話すのだろう・・・
「美しくなろうとする脳内の刺激のテーマは『自己愛』なんですよね」
「美しくなろうとする心ですね」
「そうですね。 それでかおりさんにとって最大に考えた施術方法を試したいと思うのですが、よろしいですか」
「あっ、はい。 よろしくお願いします」
「かおりさん、見られることが好きですよね」
「???」
「感じたんです」
「???」
「久美子がかおりさんのデリケートゾーンの中を見たとき、かおりさんは怒らなかったですよね」
「・・・」
「怒るというより、大丈夫と言ったお顔は可愛らしくて、その眼はキラキラしていました」
「・・・」
「その時、思ったんです。 かおりさんは見られて美しくなる」
「・・・」
「女性はみんなそうですよね。 綺麗に見られたいからお化粧したり綺麗な服を着たりする。
もちろん自分の為だけど、でもその深層心理に満たされたい気持ちがあるはずなんです」
「でも、どこまで見せれるか、それは人によって許容範囲が違います。
かおりさんは守備範囲が広いみたい。
だからもっと刺激的な行為によって脳の活性化をはかってもらいます。
もし無理でしたら途中でもかまいませんから私に言ってくださいね」
「は、ぃ・・・」
「それでは今、手すきのエステシャンの皆さんに入ってもらいますから。
みんな女性ですから安心してくださいね。 それとも男性がいた方がいいのかしら」
「いえ、それは・・・」
「かおりさんは大丈夫そうだけど、初回ですからね。 またの機会にしましょう」
「それではみなさんに入ってもらいます。 よろしいですね」
コクリとうなずいた。
室内インターフォンからそのことを告げると女性の皆さんが7人入ってきた。
もちろん久美子さんもいる。
「それではガウンをとって、こちらを頭にあお向けで寝てもらえますか」
ガウンの下は下着一枚もつけていません。
脱いだら、いきなりスッポンポンです。
女性ばかりですが、その中で一人、裸にならなくちゃなりません。
女性の皆さんはそれぞれ白衣を着ています。
一人裸になってベッドに寝そべると、その周りに白衣を着た皆さんに囲まれるのです。
何かの儀式みたいに裸で横たわる私。
立ってみている皆さんは私の体を擬視する。
頭の天辺から足のつま先まで視姦されるのだ。
先生が言ったように頭の脳はフル回転している。
でも、そこからは何の感情も生み出さない。
あわただしく、猛烈に脳がフル稼働しているのになにも考えがまとまらない。
ただボォーっと先生の言われた通り、ガウンを脱ぎ去り、一糸まとわぬ裸体を8人の女性の視線の中にさらす。
そしてベッドに横たわった。
みんなの目が、いっせいに私の裸に注ぎ込まれた。
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